世界一やさしい「才能」の見つけ方 一生ものの自信が手に入る自己理解メソッド 著者:八木 仁平
「生まれながらに誰しもが何かしらの才能を持っている」ということをよく聞きます。
しかし実際にその才能を見つけられている人は少ない気がしています。
私自身も得意なことはあれど、何が才能といえるのかわからない・・・
そんな方にとって本書は才能を見つけるいいキッカケになります!
こんな方にオススメです!
- 自分の才能が見つけられない、わからない
- 短所ばかり気にしている
- 自分の強みを作りたい、育てたい
才能の定義とは”つい、やってしまうこと”
仕事でも趣味でもいいですが、「気づいたらこんな時間になっていた」なんてことはありませんか?
出来不出来にかかわらず、目の前の事に没頭してしまうこの無意識行動こそが、才能を見つけるカギになっています。
皆さんはメモを書いたり食事をする時、自分の利き手を使い行動していることに気づいていますでしょうか?
普段からずっとやっているのに、あえて意識して利き手を使っている人はほぼいないはずです。
- つい、人間観察をしてしまう
- つい、目立とうとしてしまう
- つい、ネガティブになってしまう
- つい、相手の気持ちを考えてしまう
- つい、リスクを考えてしまう
このように無意識にやってしまっていることを振り返る時間を作り、いったい自分はどんなことを「つい、やってしまっている」のかを確認してみましょう!
私の場合、プログラムのステップ数をいかに少なく実装して綺麗なコードを書いている時と、ゲームで装備集めとかしている時に、つい理想形態にたどり着くまで何時間も没頭するときがあります。
このことから、私は「自分の納得がいくまでやってみる=妥協しない、根気強い」といった才能があるのかもしれないです。
才能の見つけ方は学校では教えてくれませんし、教科書にも書いてありません。
部活だったり学校行事などで才能を見つけられそうな機会はありますが、それが自分の才能を見つける為のチャンスと気づく人はどれだけいるでしょうか。
才能とは与えられるものと考えることを止め、「才能を見つける」という発想を持つことが大事です。
本書では「才能を見つけずに生きている人は、陸にいる魚に似ています」とあります。
■才能を活かしていない人:「陸にいる魚」
魚は生まれながらに泳ぐことが一番の才能である為、必死に陸で生きようとする努力は必要なのか?
ましてや陸では呼吸が出来ないので死んでしまいます。
■才能を活かしている人:「水の中にいる魚」
魚は水中では泳ぎの実力を存分に発揮出来る為、無理に陸に行く必要も無いし、その為に努力する必要も無い。
自分が当たり前にやっていること(泳ぐこと)をするのみ。
著者は時給が高いだけで選んだアルバイトの失敗談や自分の人見知りを直そうとヒッチハイクをした経験談が書かれています。
そんな経験をした著者が気づいた事は「こんなにやっても変わらないなら、無理なんだ」と悟ったそうです。
そして考え方を180度転換し「苦手なことは諦めて、自分が無理なく出来る事をやろう」となった時、人生が変わったと本書で語ってくれています。
苦手は克服するすべきことだとは思いますが、そのせいで長所や得意なことが見えなくなるのは非常に勿体ないですよね。
自分を変える事に人生を費やすのではなく、才能を見つけて活かすことに目を向ければ、あなたの人生は大きく変わります!
才能を見つけられない人がやってしまう「5つの間違い」
本書で挙げている「5つの間違い」とはこれだ!
- 「人よりうまく出来る事」を才能と考えている
- 「資格」や「スキル」が何より重要
- 「なりたい自分」を目指す
- 「努力は必ず報われる」
- 「成功者から学べば必ず成功できる」
これは結構当てはまる方が多いのではないでしょうか。
私自身もほぼこの間違いで思考が埋め尽くされています。
「人よりうまく出来る事」を才能と考えている
ほとんどの方が才能とはこうだと考えているのではないでしょうか?
確かに他人よりも上手か下手かで才能の有無を判定してしまいがちです。ただ、才能を見つけることに関してはどうでしょうか。
一番最初の章でお伝えした通り、才能の定義とは「つい、やってしまうこと」であり、誰よりも上手にできるかどうかではないということです。
才能を見つけるのに他人と比べる必要は一切無いです。
得意なことが自分にあったとしても「自分よりもできる人はいる」と考えてしまい、才能が無いと勘違いしてしまいがちですが、その「得意」を自分で感じて見つけられることが一番大事なんです!
「資格」や「スキル」が大事
これ自体が大事かそうでないかで言えば、もちろん大事です。
ただ、「資格・スキル=才能」と位置付けることが間違いだという事なのです。
〇それぞれの例
才能:人の気持ちを大事に出来る、1つの目標に集中して取り組める
資格・スキル:英語が話せる、プログラミングが出来る
〇「資格・スキル=才能」ではない3つの違い
・「才能」とは特別な努力をせずに身に付いたもの / 「スキルや知識」は学ぶことで後天的に見につけたもの
・「才能」とは一度知って使えればどんな場所でも力を発揮できるもの / 「スキルや知識」は特定の職種で力を発揮できるもの
・「才能」とは一生使い続けることができるもの / 「スキルや知識」は古くなるたびにアップデートしなければ使えないもの
もちろん自分の持つスキル自体が才能であるという方もいらっしゃるでしょう。
それでもいいのですが、才能を見つけたい方にとってこの違いを知っておいて損はないです。
「外側にあるスキルや知識」を求めるのではなく、「内側にある才能」に目を向けてみましょう。
スキルが無いから才能が無いという考え方を捨て、自分が生まれながら身についているものは何なのか、それを知ることからまず始めましょう。
「なりたい自分」を目指す
なりたい自分とは「外側にある別のもの=憧れ」と考えられます。
ただ何故間違いの1つなのかというと、それは「憧れ=自己否定」を意味しているからです。
誰かに憧れるということは「今の自分はダメだ。なりたい自分になろう」という発想が生み出している可能性があります。
簡単に言えば、「【魔力:100/攻撃力:1】の魔法使いが剣士になりたい」と考えるのと同じです。
魔法使いとしての才能があるにも関わらず、剣士を目指そうとするのは、自分の才能を殺しているも同じ。
しかしこれが原動力となって夢を叶えている人もいることでしょう。
だからといって、全てのが人が当てはまるというわけではないということを理解しなくてはいけません。
自分に無いものを持っている人ばかり追いかけていては、失敗を繰り返す度に「自己否定」を繰り返してしまいます。何故なら、「あの人は出来て、自分には何故出来ないんだ」という思いがそこには潜んでいるからです。
憧れを持つことは決して悪くはありません。
しかし、憧れを諦めることで才能を活かすチャンスが巡ってくることも忘れてはいけません。
「努力は必ず報われる」
考え方としては一番危険な間違いなのではないかと思っています。
確かに何かを達成するためには努力が必要です。
しかし、「才能が無いもの対して多大な努力を注ぎ込む」ことが間違っているということです。
すごく簡単に言えば、「電気タイプのピカチュウが、草タイプのはっぱカッターを覚えようと努力する」ということです。
もしかしたら、いつかは成果が出るかもしれませんが、大きな成果に繋がりにくい上、すぐに結果を出すのは難しいです。
だからこそ、「自分が得意なこと=才能があること」に努力をするべきなのです。
日本は特に、才能よりも集団的な平等や平均を子供のころから強く戒められます。
そのせいかはわかりませんが、私自身も才能を伸ばすよりも、苦手を克服することに集中してしまいがちになってしまいます。
努力は必ず報われるではなく、「才能を活かす努力が必ず報われる」ということを覚えておきましょう。
「成功者から学べば必ず成功できる」
起業家や経営者、その他の成功者がアドバイス本の出版や講演を実施しています。
そこで見聞きする内容は自身を高揚させて、行動の原動力になることが多いでしょう。
しかし、その成功パターンが必ずしも自分に合っているとは限りません。
数多にある成功者のアドバイスの中にはそれぞれで矛盾した内容や一致する内容など様々あります。
それは、「その人自身が持つ才能に紐づいた成功パターン」を口にしているからです。
〇複数の自己啓発本で矛盾しているアドバイス例
- 人に迷惑をかけない ⇆ 沢山の失敗を経験しろ
- 仲間との時間を多く作ろう ⇆ 1人の時間を増やそう
- 考える前に行動しよう ⇆ 行動する前に考える癖をつけよう
- 1つの大きな目標に目を向けよう ⇆ 小さい目標を沢山作ろう
- 相手の気持ちに合わせて会話をしよう ⇆ 自分の言いたい事をハッキリ言おう
こうなってくると本書も疑わしくなってくると思いますが、単純にアドバイス自体はどちらも正しいものです。
ただ、その正解が自分に当てはまるのかどうかは別の話です。
本書が成功パターンを見つける為のアドバイスとして「他人の成功話ではなく『自分の過去の実体験』に目を向けるべき」と書いています。
自分の「外」ばかりに目を向けるのではなく、「内」に目を向けることが一番の成功パターンにたどり着く近道になるかもしれません。
嫉妬センサーで見つけたロールモデルで才能の強化
「憧れを持ってはいけない」と前の章で書きましたが、今度は少し違います。
憧れという遠い存在ではなく、嫉妬してしまう近い才能の持ち主を見つましょうという事です。
嫉妬心を持つことは決して悪い事ではなく、寧ろ自分にも同じ事ができそうなことの発見に繋がります。
魔法の様に仕事をこなす遠い憧れを目指しても、それを手に入れることは至難の業です。
しかし、自分より少し上または同等の才能の人が近くにいれば、その人の行動を参考にすることができます。
もしその人が才能の強みを見せて成果を出しているのであればとことん真似してしまいましょう。
才能を育てる為に必死に勉強するよりも
その人の行動から学ぶことの方が何よりも自分の才能を育てる栄養素となり
才能は驚くべきスピードで育ってくれるはずです!
まとめ
私が本書を一言でまとめると、才能を見つけるのに大事なのは「自分に目を向けること」です。
苦手なことは誰しもあることです。
しかし、得意なことも同じくらいあるはずです。
それが社会で通用するのかどうかは別として、自分に一体何ができるのかを知ることを優先しましょう。
才能とは見つければ一生使える最強の武器です。
過去に褒められたこと、今でも常に任される仕事や期待されることがあればそれはあなたの才能です。
あなたの才能で人生を無双しましょう!
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